相続税・贈与税の改正が見送られることになりました

 平成23年度税制改正法案について、民主党・自民党・公明党3党が平成23年6月8日に相続税等の改正を先送りする方針を決定しました。

対象となる主な改正案は次の通りです。

 

○ 所得税の諸控除の見直し

○ 相続税の基礎控除及び税率構造の見直し

○ 贈与税の税率控除の見直し及び相続時精算課税制度の見直し

○ 納税者権利憲章の策定

○ 法人税実効税率の引下げ

 

 相続税の改正案では、基礎控除額を4割減らし、税率を55%まで引上げるという大幅な改正になる予定でした。相続税が課税される件数が飛躍的に増加することが予想されていました。基礎控除ボーダーラインにいる方々にとっては、一息ついたところでしょうか。

 贈与税についても今年の改正の目玉でした。相続時精算課税制度を選択する場合の贈与者の年齢が60歳まで引き下げられ、受贈者に20歳以上の孫が追加される予定でした。直系親族間の贈与に適用される緩和税率が新設され、相続税を厳しくすることの裏返しとして贈与税を緩和して早期の世代間の財産の引継ぎを狙ったものです。相続税対策として贈与税の活用を予定していた方々にとってはちょっと残念なことです。

 この3党合意はあくまでも延期ということです。将来的に相続税の課税が厳しくなる方向であることに変わりはないと考えます。税制改正の動向を注視すると主に、対策は怠らないようにしなければなりません。